YOKOHAMA♥ANNIVERSARY

横浜・東京を中心に、みんなの素敵な記念日紹介と、心に残る素敵なスポットをご紹介します♪ディナー・ランチ・ホテル・プレゼントなど、記念日に使いたいそんな情報を発信していきます♪

原生林で安全な食器を!「横浜に移転した記念日」!

f:id:seek-anniversary:20150915114722j:plain

原生林を活用し、本当に安全で安心出来る食器作りを行っているTOMATO BATAKEの田中秀樹さんに記念日取材してきました!

ー早速ですが、田中さんの記念日を教えてくださいー

「横浜に移転した記念日!2010年5月1日」です。

f:id:seek-anniversary:20150915115407j:plain

ー田中さんは、原生林を活用した食器作りをしていますが、もともと横浜で展開し始めたんですか?ー

いえ、実は違うんです。もともと最後の資格保有者と言われている箱根寄木細工の技術を持った父が、小田原市を中心に「本当に体に優しい食器作り」をしていたんです。僕自身は稼ぎたかったし華やかな世界への憧れもありましたから、当時、商社からコンサルティングファームに在籍し、色々な企業を支援する仕事をしていました。

f:id:seek-anniversary:20150915123454j:plain

ーなぜ安泰な職を辞めて、お父様の会社を継ごうと方向転換したんでしょうかー

ね(笑)。「父親の会社だから」では全くないんですよ。正直、父の世界に対して斜めに見ていた部分がありました。でも結婚がきまって、中国に工場を持っていた父の元へ挨拶に行ったんですね。そのとき初めて父の仕事を見たんです。コンサルとして多種の企業を見てきましたが、「心が震える」企業に出会ったのは、父の会社が初めてで、尚且僕のやってきた若輩コンサルでの経験や知識が役にたつと確信しました。

f:id:seek-anniversary:20150915123945j:plain

ー心が震える企業、それがお父様の会社だった。とは何か運命的なものを感じますねー

僕も思います。父のやっていた食器作りは、中国にある原生林を使った全く人の手が入っていない安全な食器作りでした。例えば「割り箸」。とても馴染みあると思いますが、あれも綺麗な色を出したり、長持ちするように幾つかの化学薬品を使っているんですよ。自ら化学薬品を食べているようなものです。

f:id:seek-anniversary:20150915141030j:plain

TOMATO BATAKEの食器は素材から塗装まで、中国の原生林を使っています。原生林がある場所と言ったら山奥ですから、仕事があまりないような場所です。そこに工場を作ることで地元の雇用を生むことにも繋がっていました。

f:id:seek-anniversary:20150915141537j:plain

そして何よりも父の「体に優しい、家族に安心して使ってもらえる食器」作りへのこだわりは揺るぎないものがありました。仕入れがかかろうが、国内ではまだやったことがない技術だろうが挑戦をし続けていたんですよ。

f:id:seek-anniversary:20150915141741j:plain

ー原生林を求めて中国にまで行き、なぜ、そこまで安心して使える食器作りに拘っていたんでしょうかー

母がガンになり、病院の治療だけではなく「食生活」で改善したことがきっかけです。抗生物質の治療をしても副作用が酷くて・・それでイチかバチかで食生活の見直しを徹底的に行ってみようと挑戦したんです。そしたらガンがどんどん小さくなっていって、父にとっては衝撃だった。改善した事実が目の前で起こったんです。だから食だけでなく、口に入る食器の安全に重要性を感じて、自分の家族に安心して使ってもらえる食器を作りたい。という挑戦がはじまったんですよね。

f:id:seek-anniversary:20150915141815j:plain

ーもともとは、「自分の家族に安心して使ってもらえる安全な食器造り」がスタートだったんですねー

そうです。今でもこの目的は変わっていません。むしろこの目的だけで運営しています。よく中国に工場があると言うと、「安く済むからですか」なんてことを言われますけど、とんでもない。むしろお金がかかってしょうがない(笑)

f:id:seek-anniversary:20150917104230j:plain

人の手が入っていない原生林は国内ではなかなかありません。ましてや商用利用をするとなると尚更。ただただ、安全な素材を求めていたら中国に行き着いただけなんです。一般に知れ渡っている中国のイメージも嘘ではないですから、否定はしません。でも、一生懸命真面目に生きて、仕事をする人もたくさんいるんですよ。従業員が皆そうですから。

f:id:seek-anniversary:20150915141212j:plain

ー田中さんは職人の経験はあったんですか?ー

それがないんですよ。僕は作れないんです。だから、名刺にも「営業・販促チーム」って書いてるでしょ?(笑)

f:id:seek-anniversary:20150915145304j:plain

ーほんとだ!親子で役割が違うんですね。ー

そうなんです。もちろんアイデアはたくさん出しますが具現化するのは父であり、一緒に働いてくれている職人達です。

f:id:seek-anniversary:20150917104433j:plain

そして父はザ・職人です。TOMATO BATAKEの食器は国内外を見ても類を見ない品質、安全性を誇っていますが、聞いたことないでしょう?原生林を使った食器だなんて。それもこれも、職人気質の父が、家族のために追求し続けたから出来た。逆に家族のためではなかったら、仮にはじめから商用目的だったら生まれなかったかもしれない。

f:id:seek-anniversary:20150915145730j:plain

ー田中さんの、TOMATO BATAKEでの役割、使命を教えてくださいー

僕の役割は「マネジメント」。そして「安全なモノを低価格」で提供すること。いい物があっても、それだけじゃ価値につながらない。「いい商品・サービス」×「質のいい伝える技術」が出来てはじめて「価値」が生まれるんじゃないかな。

f:id:seek-anniversary:20150915150608j:plain

ー「伝える技術」ですか。小売店だけでなく産婦人科などにも卸していますけども、どうやって繋がりを作る情報発信を行ったんですか?ー

5年前くらいになりますけど、はじめは苛酷でしたよ~!パンフレットを車に積んで全国をまわりました。一件一件訪問してね。でも失敗ばかりでした。それで行き着いたのが「食器をメインで扱っていない自然食品屋さん」だったんです。

f:id:seek-anniversary:20150917104711j:plain

TOMATO BATAKEというオリジナルブランドとしてはまだ駆け出しにも関わらず、僕等のやっている仕事を認めてくれ応援してくれた。だから今でも新商品が出たりテレビに取り上げられることがあると、文字通り手を取り合ってというか、自らの事のように喜んで頂けるんですよ。そういう皆様がTOMATO BATAKEを加速させてくれたんだと思います。

f:id:seek-anniversary:20150915151712j:plain

それから、バイヤーではなくメディア関連の広報の方にも連絡をしました。「商品買ってください」ではなくて、「記事にしなくてもいい。でも他にはないとてもいい取組だから、ぜひ知ってほしい」ってね。モノには絶対の自信がありましたから、知ってさえもらえればきっと何か発信してもらえるチャンスができるかもしれないと。それで最近ではNHKさんや様々な雑誌に取り上げていただけるまでになりました。今こそどんどん影響力ある媒体や人に公開する時代だと思います。

f:id:seek-anniversary:20150915152542j:plain

ー今回、YOKOHAMA ANNIVERSARYの取材を受けてくださったのも理由があるとかー

そうです。すごく面白いと思ったし「エリア」という尺度はこれから必要な視点だと思ったんですよね。商品を購入する。という視点だけで言えばネットショップを強化したり、販売店になって頂ける企業の皆様を募集したり方法はあります。でも、ネットで便利になった今の時代、特に弊社では意外とエリア軸ってないですし、横浜のほかの企業さんと繋がれることってないんです。WEBが普及してますからビジネスの場は国内にとどまらないかもしれないけど、もともとは横軸があって地域で助け合って成り立っていたはずです。

f:id:seek-anniversary:20150917104910j:plain

やっぱり身近な人とつながって、何かの形で横浜の企業同士が繋がってみんなでそれぞれ応援出来たら地域活性化にも繋がるし、僕等は食器を作っていますから「横浜ブランド」として全国、世界にも発信していけると思います。だからYOKOHAMA ANNIVERSARYはとても面白い企画だと思いました。記事読んで僕も刺激受けましたよ(笑)もっと地域に根ざしたいですね。

f:id:seek-anniversary:20150915153316j:plain

ーありがとうございます。地域に根ざすために必要なことってありますか?ー

うーん。根ざすというのは、経営の軸があるってことだと思うんです。素晴らしいモノ作りを続ける経営と、潰さない経営のバランスも必要ですね。一見上手くいっているように見えるかもしれませんが、実は、売上は今落ち着いています。5年経った今、継続するための課題にぶつかっているんです。

f:id:seek-anniversary:20150917105421j:plain

ーどんな課題があるんでしょうか?ー

いいモノを作れば、お客様は長く使ってくれる。そうすると、一回購入するとしばらく購入機会が無いんです。継続性がなかなかない。それでもまだ、全体の市場の数%にも広められていないと思うのでまだまだ可能性は、国内だけでも十分あると思うんですが、これからはただ「いい食器なんだよ」という質を提示するだけでなく、使うシチュエーションの提案や、それからお客様からもご要望の多い「GIFT」需要を強化して裾野を広げていく必要があります。これからは企画力と行動力も問われるのかも。そして経営の軸を複数で固めていきたいですね。経営ってそれの繰り返しかなと思っています。

f:id:seek-anniversary:20150915154708j:plain

f:id:seek-anniversary:20150917105532j:plain

ー田中さんの記念日は横浜に移転した日。ですが、もともとは小田原ですよね。移転したのは、地域に根ざすことや、情報発信などにも何か関連しているんでしょうか?ー

はい。たまたまこの場所が借りられたということもありますけども、横浜は、全国誰もが知っていますし、海外の方も知っています。そして企業が数多く集まり、当然たくさんの人が集まる出会いがある場所です。モノを知れるスピードが格段に違いますし、人との繋がれるスピードと量も違い尚且アクセスがいい。もともと箱根細工(正式名称:小田原漆器)からスタートしていたというのもあって、神奈川からは出たくなかったから(笑)そこで本格的にTOMATO BATAKEを加速させるために、横浜を選んだわけです。

f:id:seek-anniversary:20150917105344j:plain

大きく聞こえちゃうかもしれませんが、仕事ってどんな仕事も日本の明日を作ることかもしれない。必要とされることの対価は売上です。はじめは、上手くいかないですし、マイナスが出ます。僕もはじめは泥臭い動きをしていました。父も売上も出ないし誰も挑戦したことないことに、信じて家族のためにやり続けた。だから今がある。信じてまずは動いてそれを継続する。苦しくても。そうすればきっと形になる。そして売上へとつながっていくのかな。上手く言えないですけど。そのためには、絶対的に情報公開や繋がりが大事だと身をもって体験してきました。

f:id:seek-anniversary:20150915164143j:plain

ー長時間に渡り、ありがとうございました。最後に田中さんにとっての記念日とは?ー

そうですね、横浜に活動拠点を移したことで、格段に入ってくる情報量や動きやすさなどが変わりました。TOMATO BATAKEが加速しはじめた場所なので、間違いなく僕にとって、TOMATO BATAKEにとっては第二の創業記念日と言ってもいいかもしれない。それくらいターニングポイントになった日です。僕らがやっているこの仕事は、自信を持っていい物だと胸を張って言えます。だからこそ、経営の基盤を更に強くし、今後は未来へ引き継ぐ形を作っていきたいですね。

 

【TOMATO BATAKE WEB】

安全安心の木製食器を大切な家族に-TOMATO畑

 

 

 

 

 

------------------------------------------------------------

【YOKOHAMA ANNIVERSARY FB】

みんなの記念日

 

【企画・編集】

seek.vc